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コラム内容
雨どいや破風板も要チェック!外壁塗装と一緒に行うべき付帯部のメンテナンス
2025.09.30
外壁塗装は、お住まいの美観を維持するだけでなく、紫外線や雨風から建物を守るために欠かせない重要なメンテナンスです。しかし、外壁塗装を検討する際に、意外と見落とされがちなのが「付帯部(ふたいぶ)」のメンテナンスです。
「付帯部ってどこのこと?」
「費用はどれくらい変わる?」
そんな疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。実は、外壁だけを綺麗にしても、雨どいや破風板といった付帯部分が色あせていたり、傷んでいたりすると、せっかくのリフォームが中途半端な印象になってしまいます。それだけでなく、付帯部の劣化を放置すると、雨漏りなどの深刻なトラブルにつながる可能性もあるのです。
この記事では、外壁塗装と同時に行うべき付帯部メンテナンスの重要性について詳しく解説していきます。
外壁塗装における「付帯部」とは?主な種類と役割
「付帯部」とは住宅外装のどの部分を指すのか、その種類と役割についてご説明します。
付帯部とはどの部分?
付帯部とは、建物の構造体である外壁や屋根以外の、付属的なパーツ全般を指します。具体的には、雨どい、破風板、軒天、シャッター(雨戸)、水切りなどが挙げられます。
これらの付帯部は、外壁や屋根に比べると目立たない存在かもしれませんが、それぞれが建物を雨水や紫外線から守るという重要な役割を担っています。
素材も、塩化ビニル、金属(ガルバリウム鋼板など)、木材、窯業系など様々で、それぞれの素材に合ったメンテナンスが必要です。
主な付帯部の種類とそれぞれの役割
それでは、代表的な付帯部の種類と、それぞれの役割について見ていきましょう。
雨どい(あまどい)
屋根に降った雨水を集め、地面の排水口へと適切に流すための設備です。「軒樋(のきどい)」と「竪樋(たてどい)」で構成されており、建物の基礎周りに雨水が溜まるのを防ぎ、外壁が雨だれで汚れるのを防ぐ重要な役割があります。
破風板(はふいた)・鼻隠し(はなかくし)
破風板は、屋根の妻側(屋根の勾配がある三角形の部分)の端に取り付けられた板のことです。
鼻隠しは、軒先(屋根の低い方の端)に取り付けられた板で、雨どいが設置される部分でもあります。
どちらも、屋根内部への雨風の吹き込みを防ぎ、屋根の構造材を保護する役割を持っています。
軒天(のきてん)
軒裏(屋根の外壁から突き出ている部分の裏側)の天井部分のことです。屋根裏の構造材を隠して美観を整えるとともに、火災の際に炎が屋根裏に燃え広がるのを防ぐ「延焼防止」の役割も持っています。
雨戸(あまど)
窓の外側に設置され、防犯や防火、台風などの強風から窓ガラスを守る役割があります。戸袋も含めて付帯部に分類されます。
水切り(みずきり)
外壁と基礎の間や、窓サッシの下などに取り付けられている金属製の部材です。壁を伝ってきた雨水が建物内部や土台に侵入するのを防ぐ役割があります。
笠木(かさぎ)
ベランダやバルコニーの手すり壁(パラペット)の上部に取り付けられ、雨水の侵入を防ぐ部材です。
霧除け(きりよけ)庇(ひさし)
窓や玄関ドアの上に取り付けられる小さな屋根。雨が直接窓などに当たるのを防ぎます。
なぜ外壁塗装と同時に付帯部のメンテナンスが必要なの?3つの理由
外壁塗装と同時に付帯部の塗装を行うべき理由を解説します。
付帯部を塗装すべき理由①住まいの寿命を延ばすため
付帯部の最も重要な役割は「建物を水から守る」ことです。例えば、雨どいが破損して雨水が適切に排水されなくなると、溢れた雨水が外壁を伝い、内部に浸入して雨漏りの原因になることがあります。また、破風板の塗膜が劣化して木材が腐食すると、そこから屋根裏に湿気が入り込み、構造材を傷めてしまう恐れもあります。
このように、付帯部の劣化は、単に見た目が悪くなるだけでなく、建物本体の寿命を縮める深刻な事態を引き起こしかねません。外壁塗装で外壁を保護するのと同時に、付帯部の防水機能もしっかりと回復させることで、お住まい全体の耐久性を高め、安心して長く住み続けることができるのです。
付帯部を塗装すべき理由②美観を損なわないため
せっかく高額な費用をかけて外壁をピカピカに塗り替えても、雨どいや破風板が色あせていたり、塗膜が剥がれていたりしたらどうでしょうか?細部が汚れていると、家全体の印象が引き締まらず、どこか古びた印象を与えてしまいます。
外壁の色に合わせて付帯部の色もコーディネートし、同時に塗装することで、まるで新築のような統一感のある美しい仕上がりになります。
付帯部を塗装すべき理由③足場代を節約できる
付帯部の塗装や補修は、高所での作業がほとんどです。そのため、雨どいだけ、破風板だけを別々にメンテナンスしようとすると、その都度「足場の設置・解体費用」が発生してしまいます。
足場代は、一般的な30坪程度の戸建て住宅の場合、約15〜25万円が相場であり、工事費全体の中でも大きな割合を占めます。
外壁塗装を行う際には、いずれにせよ足場を設置します。この足場があるタイミングで、高所にある付帯部のメンテナンスもまとめて行ってしまえば、足場代を一度で済ませることができ、長期的に見て大幅なコスト削減につながるのです。
【箇所別】付帯部塗装の費用相場と劣化症状
ここでは、特にメンテナンスのご相談が多い「雨どい」「破風板」を中心に、各付帯部の塗装、あるいは交換や補修にかかる費用相場と、メンテナンスが必要な劣化のサインについて解説します。
ただし、費用はあくまで目安です。建物の形状、劣化状況、使用する材料によって変動しますのでご注意ください。
雨どいの塗装・交換の費用相場とメンテナンスのサイン
工事内容 | 単位 | 費用相場 |
塗装 | m | 800~1,500円 |
部分的な交換・修理 | 箇所 | 20,000~50,000円 |
雨どいの素材は塩化ビニル製が主流ですが、紫外線によって劣化し、硬化してもろくなります。大きな破損がなければ塗装によるメンテナンスが可能ですが、破損や歪みがひどい場合は交換が必要です。
【メンテナンスのサイン】
✔色あせ・変色:塗膜が劣化し、防水機能が低下しているサイン。
✔塗膜の剥がれ:剥がれた部分から素材が直接紫外線に晒され、劣化が加速します。
✔ひび割れ・破損:割れた部分から雨水が漏れ、外壁や基礎を傷める原因になります。
✔歪み・たわみ:雪の重みや経年劣化で変形することがあります。排水がうまくいかなくなります。
✔金具の錆:雨どいを固定している金具が錆びると、強度が低下し強風などで雨どいが外れる危険があります。
破風板・鼻隠しの塗装・補修の費用相場とメンテナンスのサイン
工事内容 | 単位 | 費用相場 |
塗装 | m | 800~1,500円 |
板金カバー工法 | m | 3,000~6,000円 |
破風板は木材や窯業系(セメント系)のものが多く、塗装による保護が不可欠です。劣化が進行し、塗装だけでは対応できない場合は、ガルバリウム鋼板などの金属板で覆う「板金カバー工法」という選択肢もあります。
【メンテナンスのサイン】
✔塗膜の剥がれ・膨れ:内部に雨水が侵入している可能性があります。放置すると素材の腐食につながります。
✔色あせ:紫外線により塗膜が劣化しています。防水性が低下している状態です。
✔カビ・コケの発生:塗膜の防水性が切れ、常に湿った状態になっているサインです。
✔腐食・欠損:木材が腐ってボロボロになっている場合は、塗装では対応できません。部分的な交換や板金カバー工法が必要です。
その他の付帯部の費用相場
付帯部 | 単位 | 費用相場 | 主な劣化症状 |
軒天 | ㎡ | 1,200~2,500円 | シミ、カビ
塗膜の剥がれ ボードの欠損 |
雨戸 | 枚 | 2,000~4,000円 | 色あせ、錆
塗膜の剥がれ |
水切り | m | 700~1,200円 | 色あせ、錆
凹み |
これらの費用は、外壁塗装と同時に行う場合の単価です。個別に依頼すると、足場代や諸経費が別途かかるため、割高になります。
まとめ|外壁塗装は付帯部のメンテナンスもセットで!
今回は、外壁塗装と同時に行うべき付帯部のメンテナンスについて解説しました。
付帯部は、お住まいの美観を保つだけでなく、雨水や紫外線から建物を守るという非常に重要な役割を担っています。外壁塗装の際に設置する足場を有効活用し、付帯部のメンテナンスもまとめて行うことで、コストを抑えつつ、お住まい全体の耐久性を高めることができます。
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