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コラム内容
屋根カバー工法とは?葺き替えとの違いと費用・耐久性を徹底比較!
2025.08.26
「自宅も築30年を過ぎ、屋根の傷みが目立ってきた」
「屋根の塗装はしたけれど、次はもっと本格的なリフォームが必要?」
「屋根を全部剥がしてやり直す『葺き替え』は費用が高そう」
多くのお客様のお住まいを拝見していると、このようなお悩みをよくお聞きします。大切なお住まいを守る屋根だからこそ、リフォームは慎重になります。
実は、屋根のリフォームには、既存の屋根をすべて交換する「葺き替え」の他に、今の屋根の上に新しい屋根材を被せる「カバー工法」という選択肢があるのをご存知でしょうか?
この記事では、屋根リフォームの専門家である私たちオーネストリフォームが、以下の点について詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
屋根カバー工法とは?
屋根カバー工法とは、既存の古い屋根材を撤去せず、その上から新しい軽い屋根材を被せて覆うリフォーム手法です。建築用語では「重ね葺き」とも呼ばれます。
従来、屋根の本格的なリフォームといえば、既存の屋根材をすべて剥がして新しいものに交換する「葺き替え」が主流でした。しかし、カバー工法は、古い屋根材の撤去や処分にかかる手間と費用を削減できるため、近年非常に人気が高まっています。
カバー工法の主な流れ
カバー工法は、一般的に以下のような手順で進められます。
✅既存屋根の清掃・高圧洗浄
まずは、既存の屋根の汚れやコケなどをきれいに洗浄します。
✅棟板金(むねばんきん)などの撤去
屋根の頂上部分にある棟板金や、雪止めなどの突起物を撤去します。
✅防水シート(ルーフィング)の設置
既存の屋根材の上に、雨水の侵入を防ぐための新しい防水シートを敷き詰めます。これが屋根の防水性能の要となります。
✅新しい屋根材の設置
防水シートの上に、ガルバリウム鋼板などの軽量な新しい屋根材を取り付けていきます。
✅棟板金などの設置
最後に、新しい屋根材の上から棟板金を設置し、コーキング処理などを行って工事完了です。
このように、古い屋根を活かしながら、その上に新しい防水層と屋根材を構築することで、まるで新品同様の屋根に生まれ変わらせるのがカバー工法です。
屋根カバー工法と葺き替えの徹底比較
「カバー工法がどんなものかは分かったけど、葺き替えとは具体的にどう違う?」という疑問にお答えするため、ここでは両者を「メリット・デメリット」「費用」「工期」「耐久性」の観点から徹底的に比較してみます。
メリット・デメリットで比較
まずは、それぞれの工法のメリットとデメリットを見ていきましょう。
比較項目 | 屋根カバー工法 | 屋根葺き替え工事 |
メリット | ・葺き替えに比べて費用が安い
・工期が短い ・廃材が少なく環境に優しい ・断熱性・遮音性が向上する |
・屋根の下地(野地板)の補修・交換が可能
・屋根の軽量化による耐震性向上が期待できる ・好きな屋根材を選べる |
デメリット | ・下地の状態を確認・補修できない
・屋根の重量が少し増える ・屋根材の種類や劣化状況によっては施工できない |
・費用が高い
・工期が長い ・廃材が多く出る |
カバー工法のメリット
✅費用の安さと工期の短さ
最大のメリットは、既存屋根の解体・撤去費用や処分費用がかからない点です。これにより、葺き替えに比べて費用を数十万円単位で抑えることができ、工期も短縮できます。
✅断熱性・遮音性の向上
屋根が二重構造になるため、外気の熱が伝わりにくくなり、夏は涼しく冬は暖かい室内環境に貢献します。また、雨音が響きにくくなるなど、遮音性の向上も期待できます。
葺き替えのメリット
✅下地補修による安心感
葺き替えの最大の利点は、屋根材を剥がした際に、普段は見ることのできない下地(野地板)の状態を確認し、必要であれば補修や交換ができることです。
雨漏りによって腐食が進んでいる場合など、根本的な問題を解決できるため、非常に安心感が高い工法です。
✅耐震性の向上
近年主流の軽量な金属屋根材などに葺き替えることで、建物全体の重量を軽くし、地震の際の揺れを軽減する効果が期待できます。
費用相場で比較
リフォームで最も気になるのが費用です。一般的なスレート屋根(コロニアル、カラーベスト)の30坪程度の戸建て住宅を例に、費用相場を比較してみましょう。
工法 | 費用相場 | 主な費用内訳 |
屋根カバー工法 | 90万円~160万円 | 材料費、防水シート、施工費、足場代、諸経費 |
屋根葺き替え工事 | 120万円~220万円 | 材料費、防水シート、施工費、既存屋根の解体・処分費、下地補修費、足場代、諸経費 |
※上記はあくまで目安です。使用する屋根材のグレードや、お住まいの形状、劣化状況によって費用は変動します。
ご覧の通り、既存屋根の解体・処分費や下地補修費がかからない分、カバー工法の方が30〜60万円ほど安くなる傾向があります。これは、リフォーム費用を少しでも抑えたい方にとっては大きな魅力と言えるでしょう。
工期で比較
工事期間中はお住まいの方にもご不便をおかけすることがありますので、工期の短さも重要なポイントです。
・屋根カバー工法
約7日~14日
・屋根葺き替え工事
約10日~20日
カバー工法は解体作業がないため、その分工期が短くなります。また、葺き替えの場合は、悪天候の場合は室内に雨漏りしてしまうため原則として工事ができません。
耐久性で比較
使用する屋根材によって耐久性は大きく変わりますが、現在カバー工法や葺き替えで主流となっている「ガルバリウム鋼板」や「SGL鋼板」といった金属屋根材は、非常に高い耐久性を誇ります。
これらの屋根材を使用すれば、カバー工法でも葺き替えでも、長期間にわたって安心してお過ごしいただけます。ただし、葺き替えの場合は下地のメンテナンスも同時に行えるため、お住まい全体の寿命という観点では、葺き替えの方がより長持ちすると言えるかもしれません。
我が家の屋根はカバー工法ができる?判断基準を解説
「費用も安くて工期も短いなら、ぜひカバー工法で!」と思われた方も多いかもしれません。しかし、残念ながらすべてのお住まいでカバー工法が適用できるわけではありません。
ここでは、カバー工法が「できる屋根」と「できない屋根」の判断基準について解説します。
カバー工法が可能な屋根材
カバー工法は、基本的に平らな形状の屋根材の上に施工が可能です。
✅スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)
現在の日本の戸建てで最も普及している屋根材で、カバー工法に最適です。
✅金属屋根(ガルバリウム鋼板・トタンなど)
既存の金属屋根の上にもカバー工法は可能です。
✅アスファルトシングル
こちらも平らな屋根材なので、問題なく施工できます。
カバー工法が難しい、またはできない屋根
以下のケースでは、カバー工法は推奨されません。
✅和瓦・洋瓦(セメント瓦、陶器瓦)
瓦自体に凹凸があり、その上に新しい屋根を安定して設置することが困難なため、カバー工法は適用できません。瓦屋根の場合は、葺き替えか、瓦の補修・交換が基本的な選択肢となります。
✅雨漏りがすでに発生している
雨漏りしているということは、屋根材の下にある防水シートや野地板が傷んでいる可能性が非常に高いです。この状態で上から蓋をしても、根本的な解決にはならず、内部で腐食が進行してしまいます。
✅下地の腐食や損傷が激しい
表面の屋根材だけでなく、歩くとブカブカするなど、下地の劣化が明らかな場合は、葺き替えで下地からやり直す必要があります。
✅1981年(昭和56年)以前に建てられた建物
旧耐震基準で設計されている建物の場合、屋根の重量増が耐震性に影響を与える可能性があります。専門家による耐震診断を行い、慎重に判断する必要があります。
どんな業者に頼むべき?地域密着の専門店のススメ
カバー工法が可能かどうかを正確に判断するためには、経験豊富な専門家による現地調査が絶対に必要です。
屋根リフォームの成功は、業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。特に地域に根差した外装リフォーム専門店に相談することをおすすめします。
なぜ地域密着の専門店が良いのか?
✅地域特性への深い理解
その地域の気候や風土を熟知しているため、塩害や日差しの強さなどを考慮した最適な材料選びや施工方法を提案できます。
✅迅速な対応力
何かトラブルがあった際にも、すぐに駆けつけてくれるフットワークの軽さは、大手にはない大きな安心材料です。
✅適正価格での高品質な施工
大手ハウスメーカーのように下請け業者を使わないため、中間マージンが発生せず、コストを抑えながらも自社の職人による責任施工で高い品質を確保できます。
✅顔の見えるお付き合い
施工後も定期的な点検など、末永くお住まいを見守ってくれるパートナーとして、長いお付き合いができます。
オーネストリフォームは、まさにこの地域に特化した専門店です。船橋市、八千代市、習志野市を中心に、これまで数多くの屋根・外壁リフォームを手掛けてまいりました。お客様一人ひとりのご要望と真摯に向き合い、最適なご提案をすることをお約束します。
まとめ|屋根の悩み、まずは無料診断から始めましょう
今回は、屋根のカバー工法について、葺き替えとの違いを中心に詳しく解説しました。
屋根は、雨風や紫外線から私たちの暮らしを守ってくれる大切な部分です。しかし、普段あまり目にすることがないため、劣化のサインを見逃しがちです。少しでも気になる症状があれば、手遅れになる前に専門家に見てもらうことが、お住まいを長持ちさせる秘訣です。
千葉県船橋市、八千代市、習志野市近郊で屋根リフォームをご検討なら、ぜひオーネストリフォーム株式会社にご相談ください。
まずはお客様のお住まいの状況を正確に把握し、最適な解決策を一緒に考えることから始めたいと思っています。
お見積もりやご相談はもちろん無料です。お電話または下記のフォームから、お気軽にお問い合わせください。