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コラム内容
屋根の雨漏り修理方法と自分でもできる応急処置方法について
2024.06.22
屋根の雨漏りに気づいた時、その原因がわからずに不安を感じるのは当然のことです。
専門的な知識がない一般の方にとって、雨漏りは深刻な問題に思えるでしょう。
しかし、あわてる必要はありません。
この記事では、雨漏りの一般的な原因と、それぞれの部位に応じた具体的な修理方法を分かりやすく説明します。
さらに、一般の方でも取り組める応急処置のテクニックも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
□原因別屋根の雨漏り修理方法
屋根の雨漏りが発生する主な原因は、屋根材の劣化や損傷、取り合い部分の不具合、天窓やトップライトの施工不良、雨樋の詰まりや破損などがあります。
それぞれの部位に特化した修理方法を見ていきましょう。
1:屋根材の修理
瓦やスレートなどの屋根材にひび割れや欠損、ズレが生じると、雨水が屋内に侵入してきます。
この場合は、屋根修理会社に依頼して部分的な差し替えや補修を行う必要があります。
ただし、一般の方が屋根に上るのは大変危険なので、必ず専門家に任せましょう。
2:棟や谷などの取り合い部分の修理
屋根の棟や谷、破風、ケラバといった部位は、屋根材同士が交わる箇所であり、経年劣化により隙間ができやすい場所です。
板金の浮きや釘のゆるみが原因で雨漏りが発生している場合は、屋根修理会社による板金の交換や補修が必要不可欠です。
3:天窓やトップライトまわりの修理
屋根に設置された天窓やトップライトは、採光や換気のために便利な設備ですが、施工不良や経年劣化でパッキンの劣化や周囲との隙間から雨水が侵入することがあります。
その際は、天窓の施工が可能な専門会社に依頼し、パッキンの交換や補修を行ってもらいましょう。
4:雨樋の修理
雨樋の詰まりや破損、接続部分のズレなどが原因で雨水があふれ、外壁を伝って室内に浸水するケースがあります。
軽微な詰まりであれば自分で清掃できますが、破損や老朽化が激しい場合は、部分的あるいは全体的な雨樋の交換が必要です。
5:陸屋根の修理
陸屋根は傾斜がなく水はけが悪いため、防水層の劣化や破損で雨漏りが発生しやすい場所です。
また人の歩行による負荷もかかるため、10年を目安に防水工事をするのが賢明です。
このように、雨漏りの原因は部位によって様々であり、それぞれ適切な修理方法が求められます。
素人判断で安易に屋根に上ったり、不適切な修理を試みたりすることは避け、まずは専門家への相談をおすすめします。
□個人でもできる!屋根の雨漏り応急処置テクニック
とはいえ、修理会社を呼ぶまでの間の応急処置は、被害を最小限に抑えるためにも重要です。
ここでは、屋根の雨漏りに対処するための、個人でもできる5つの応急処置テクニックを紹介します。
1:防水テープを貼る
防水テープは、さまざまな素材や用途に合わせた製品が市販されており、手軽に雨漏り箇所を塞げます。
まず雨漏り箇所の汚れをしっかり落とし、乾燥させてから、防水テープをしっかりと貼り付けて密着させましょう。
ただし、あくまで一時的な処置であることを忘れずに。
2:吸水シートで水を吸い取る
吸水シートは1枚で10リットル程度の水を吸収できる優れものです。
雨水が落ちてくる場所にバケツを置き、その中に吸水シートを入れておくと、水の飛び散りを防ぎつつ、バケツの水を捨てる手間も省けます。
サッシ回りから浸水する場合は、吸水シートを置いて水の侵入を食い止めましょう。
3:補修スプレーで目止め
補修スプレーや防水スプレーは、女性でも扱いやすいお手軽アイテムです。
雨漏り箇所にスプレーを吹きかけることで、一時的に雨水の浸入を防げます。
ただし、あまりに広範囲に使いすぎると、逆に屋根材を傷める恐れがあるので注意が必要です。
4:コーキング材でシーリング
コーキングガンと専用のコーキング材で、雨漏り箇所の隙間を塞ぐ方法もあります。
施工前に表面の汚れや水分を拭き取り、隙間にコーキング材を充填していきます。
ヘラできれいに均すことで、ある程度の防水効果が期待できるでしょう。
5:防水塗料を塗布する
防水塗料は、下地処理剤や補強テープとセットで使うのが基本です。
下地処理剤で表面の汚れを落とし、補強テープで亀裂や割れ目をふさいでから、防水塗料を刷毛やローラーで丁寧に塗っていきます。
2度塗りすることで、より高い防水効果が得られるはずです。
以上のように、一般の方でも比較的取り組みやすい雨漏りの応急処置テクニックをいくつか紹介してきました。
ただし、どれも本格的な修理の代替にはなりません。
くれぐれも応急処置と修理を混同せず、早めに専門家に依頼することが肝要です。
□まとめ
本記事では、屋根の雨漏りに悩む住宅所有者に向けて、原因別の修理方法と個人でできる応急処置を解説しました。
雨漏りの原因は、屋根材や取り合い部分、天窓、雨樋など、部位により異なります。
それぞれの箇所に適した修理を、専門家に依頼することが大切です。
また、応急処置として、防水テープや吸水シート、補修スプレー、コーキング材、防水塗料などを活用する方法を紹介しました。
一般の方の判断で屋根に上ることは危険ですが、これらのテクニックなら個人でも比較的容易に取り組めるはずです。
ただし、あくまで一時的な処置であることを忘れず、早めに本格的な修理を検討しましょう。