自宅の外壁を美しく維持することは、多くの家主にとって重要なことでしょう。
特に寒冷地においては、外壁の凍害による被害が深刻な問題となり得ます。
凍害は、水分が外壁材に吸収され、凍結と融解を繰り返すことで外壁材が劣化し、損傷する現象です。
この記事では、凍害が外壁に及ぼす影響と、それに対する対策について解説します。
□凍害が外壁に及ぼす影響とは
凍害は、外壁材が水分を吸収し、氷点下の温度で凍結することで発生します。
これにより外壁材が拡張し、融解時には収縮するため、材料内に応力が生じ、ひび割れや剥離といった損傷を引き起こします。
寒冷地でよく発生する現象ではあるものの、寒い時期であれば全国各地で起こりうるものです。
外壁の表面や内部に細かな亀裂が生じる現象で、マイナス2度を下回ると発生するリスクが高まります。
表面のコンクリートや塗装が皿状に剥がれ落ちる現象で、外壁の見た目と機能性を大きく損ないます。
凍害は特に、日が当たらない北側の外壁や、水がたまりやすいコーキング周辺、窓サッシの下などで発生しやすいです。
□DIYでの凍害修復の可否
一部の軽度な凍害は、適切な手順と工具を使用すればDIYでの修復が可能ですが、専門知識が必要な場合もあります。
軽度の凍害、例えば米粒程度の塗装の剥がれや小さなひび割れは、自分で修復可能な場合があります。
もちろん、汚れを落とし、下地材をしっかり塗るといった塗装工程を正確に実行することが前提です。
汚れを落とす際、高圧洗浄すると凍害でもろくなった外壁が崩れる恐れがあります。
そのため、汚れは塗料用シンナーを含んだ布で拭きとるようにして落としましょう。
凍害が内部に及ぶかどうかは、一般の方では判断するのが難しい点です。
仮に内部まで凍害が及んでいれば、塗装のみの補修では不十分となり得ます。
そのため、専門会社に相談し、さらなる被害を防ぐことが推奨されます。
□まとめ
外壁の凍害は、材料の吸水と凍結の繰り返しにより発生します。
ひび割れ、スケーリング、ポップアウトなどの凍害のサインに注意し、早期に適切な対策を講じる必要があります。
DIYでの修復が可能な場合もありますが、専門会社による診断と対処が最適な解決策となるでしょう。