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棟板金とは?構造はどうなっている?棟板金の釘が抜けることによる影響も解説

2024.03.27

棟板金とは?構造はどうなっている?棟板金の釘が抜けることによる影響も解説

自宅の屋根は、私たちの住まいを雨や風、さまざまな自然の脅威から守る重要な役割を果たしています。
特に棟板金は屋根の頂点を覆い、雨水の侵入を防ぐために不可欠な部分です。
しかし、この重要な部分が意外と見落とされがちで、そのメンテナンスについて前向きに考えている人は少ないのかもしれません。
本記事では、棟板金の基本的な構造から、釘が抜けることによる影響までをご紹介します。

 

□棟板金とは?構造はどうなっている?

 

棟板金とは、屋根の最上部を覆う金属製の板のことで、スレートや金属屋根、コロニアル屋根など、さまざまな種類の屋根に使用されています。
かつては錆びやすいトタンが用いられることもありましたが、現在では耐錆性に優れたガルバリウム鋼板が主流になっています。
この棟板金は、屋根材を貫板で押さえた上から設置され、横から釘で固定されることによって、雨水の侵入を防いでいます。

 

□棟板金の釘が抜けることによる影響

 

屋根の棟板金を固定している釘が抜ける現象は、築年数が経過すると自然と起こり得るものです。
築7~10年を経過すると、釘が抜けやすくなると言われています。

釘が抜ける主な原因は、棟板金自体の熱膨張です。
日中に太陽の熱を受けて膨張し、夜になると冷えて収縮することを繰り返すうちに、徐々に釘が緩んでくるのです。

 

*釘が抜けることで起こる劣化症状

 

1:貫板の腐食

雨水が侵入することで、下地である貫板が腐食し始めます。

 

2:異音の発生

釘が抜けて棟板金が浮くことで、風が吹くたびにパタパタと音がします。

 

3:棟板金の飛散

強風時には棟板金が飛ばされる危険があり、これが雨漏りや怪我の原因にも。
棟板金の端の部分は鋭いため、大変危険なのです。

 

*日頃からチェックしておくべきポイント

 

棟板金の釘が抜けているかどうかは、見た目からは分かりづらいのが難点。
下記のような症状が散見されたら、メンテナンスを検討するようにしましょう。

・築年数が7年以上
・前回のメンテナンスから5年以上経過している
・風が吹くと棟板金から音がする
・色あせやサビがある
・板金のめくれ、浮きがある

いつまでも快適な暮らしを維持するために、上の5つのポイントだけは常にチェックしておきましょう。

□まとめ

 

棟板金は屋根の保護という重要な役割を担っていますが、時間の経過と共に釘が抜けることで様々な問題が発生する可能性があります。
このため、定期的な点検とメンテナンスが非常に重要です。
築年数が7年を超えたら、特に注意して状態をチェックし、必要に応じて専門家による修理やメンテナンスを行うことが、住まいを長期的に守る鍵となります。